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小さいときから「人を外見で判断しちゃダメ」と、よくいわれたものです。 ですが、人の外見は、その人の育った環境とか、教養のあるなしまで、全体の雰囲気として、それとなく伝わってくるものです。 ですから、「人を外見で判断する」というのは、一面正しい人間の観察方法です。 人が他人から受け取る情報は、「話す言葉の内容」が1割弱、「見た目・身だしなみ・しぐさ・表情」が5割強、「声の質(高低)、大きさ、テンポ」が4割弱ということだそうです。 この結果を仕事に生かすためにも、「見た目・身だしなみ・しぐさ・表情」が5割強もあるわけですから、「男は顔じゃない」と突っ張ってみても、他人はそうは見ていないということを知っておくべきです。 かつてファッション業界で、「自分の身につけるものは自分が選んで買うかどうか」というアンケート調査を行ったところ、管理職の大多数は、自分で身につけるもの、スーツやワイシャツ、靴下、靴、下着まで自分で選んで買ったという結果がでたそうです。 一方、ファッション業界の窓際族と言われるような出世の見込みのない万年平社員では、ファッションへの関心も薄く、「自分でわざわざ街まで出かけていって、ワイシャツとかネクタイの色を選ぶのは面倒くさい」ということで、ネクタイから下着にいたるまで、妻がすべて買い揃えているというデータ結果が出たそうです。 そして、そういう先行きの見込みのない人に限って、「人は格好ではなく、中身が大切なのだ」と力説するようです。 人を判断するのは、その人から受ける第一印象ですから、ましてビジネスの場では、初対面で相手を判断する傾向は強いうえ、交渉ごとでも早く成立させなければならないことも多いでしょう。 そのときに、何分か話し合っただけで、交渉相手として話に乗ってよいのかどうかなど判断できないので、どうしても第一印象で信頼できるかどうかを見抜く必要があります。 できるビジネスマンは、身だしなみを整えていくことは、実力を磨くのと同じぐらい重要なことを知っているからです。 いつも、ピシッと体に合ったスーツを着こなし、センスの良いネクタイをしている人は、自分のためだけでなく、交渉する相手にも清潔感とさわやかさを与え、ビジネスに真剣に打ち込む姿勢を相手に見せているのです。 柔道でも同じで、技を覚える前に形から入っていくように、形が整えば、それにふさわしい気持ちが伴ってくるのです。 |
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