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かつて、猛烈社員とかいわれた時代が日本にもありましたが、そういう社員に限って、定年退職後、熟年離婚が増えているようですね。 現在も同じですが、仕事に命を燃やす人がいる一方で、自分の好きな趣味の世界に情熱を燃やす人もいます。 仕事に熱中する人と趣味に没頭する人は、一見、正反対のような性格に見えますが、根っこは同じ本性を持っており、いずれも、現実から逃避したいという気持ちの強い結果なのです。 学校を卒業して、始めて会社に就職した頃は、だれが趣味に生きようなどと考えるでしょうか。 就職して何年か経って趣味の世界に生きるという人は、仕事上の不満が渦巻き、将来に対する出世の望みも薄くなり、職場では評価されなくなってきているのです。 こういう人が、仕事は家族を養うために仕方なくやっており、これはあくまで仮の姿であり、本当は自分の隠れた才能が発揮できる趣味の世界が、自分の生きる目的なのだと思うようになって、ますます趣味にのめりこんでいくのです。 しかし、生活の根拠を仕事においている以上、趣味の世界はいくら極めても、それ以上のものではないため、たんなる仕事が逃げているだけなのです。要は現実逃避なのです。 逆に何の趣味もなく、仕事一筋の人もいますが、こういう人たちも、家庭を顧みず、すべてを妻に任せたままにしているケースが多く、いつしか家庭の中に自分の居座る場所がなくなり、仕事を辞めたとたんに、熟年離婚という結果が待ち受けることもあるのです。 仕事が恋人になってしまったような人で、家庭はあくまで食事と寝る場所だけになって、家族という絆を持たなくなってしまうのです。 家庭は幻想の世界になってしまって、会社で仕事をすることが自分の生活のすべてになってしまっているのです。これも現実逃避のひとつの姿なのです。 夫に相手にされない母親が子どもの教育に命を燃やすのも、やはり現実逃避なのです。 彼女は、近所づきあいもまともにできず、夫からは相手にされないため、子どもの教育に力を入れることで、自分の存在意義を見出してしまったのですが、これなども本来のあるべき生活の姿からは隔たっているのです。 |
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