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心理学には、投影(とうえい)という言葉があり、自分の心の状態や思考パターンを人やモノに映し出す働きがあるということです。 自己の悪い面を認めたくないとき、他の人間にその悪い面を押し付けてしまうような心の働きであったり、あるいは、良い投影の場合は、自分の中の良い経験を、相手も同じではないだろうかと良いほうに感じてしまうことです。 恋愛関係で言えば、自分がある女性を好きになって、心の中を支配してしまったような場合、その気持ちが相手の女性に投影され、「彼女はきっと自分のことが好きなのだ」と思ってしまうのです。 あるいは、自分が今ハッピーな気分でいると、周囲の人もみなハッピーな状態にいるものと思ってしまい、自分がブルーな気持ちでいると、周囲の人も悲しい気分に浸っているものと思ってしまうのです。 つまり、人には、自分の気持ちを、ほかの人やモノに投影する傾向があるのです。 さて、彼女があなたの浮気を疑っているとしましょう。 あなたが彼女と一緒に街を歩いているとき、男としては本能的に若い女性を見たり、ファッションの良い女性を見たりすれば、自然と目が行ってしまうものですが、それを彼女が見て、「ああいう女性が好きなのね」などと言って、すねたり怒ったりすることがありますね。 男性としては、つきあいにくいタイプですが、それも自分を一途に愛するあまりと、つい許してしまいますが、じつは、浮気願望が強いのは彼女のほうかもしれませんよ。 なぜなら、自分がほかの男性を見て心が惹かれるものだから、あなたも他の女性を見たら、惹かれているのだろうと思っているのです。 つまり、自分がそうだから、彼もきっとそうだろう、という「投影」の心理が働いていると考えられるのです。 これを活用すれば、自分にも気がつかないような欲望が、相手に投影することで、浮き出てくることがあるのです。 たとえば、彼女の浮気心を少しでも疑ってしまったようなときには、自分自身に浮気願望があるのかもしれません。 |
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