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田舎から出張で都会に出かけることがあると、すべての人が忙しく時間に追い立てられているような光景を目にします。 スーツ姿でオフィス街を歩いている人を見ますと、だれもが足早に歩いており、どんな緊急の用事だろうかと思えるぐらいで、働きアリが整然と並んで巣のほうに餌を運んでいるのと同じような光景です。 現代人は、心に余裕がなく時間に追い立てられ、そのうえ時間に縛られて生活したり、仕事をしているようです。 とくに、仕事ということになりますと、1日のスケジュールが詰まっていることもあり、会議や約束ごとの時間が近くなれば、誰しも時間を気にします。 しかし、なかには、必要以上に時計を気にして、何回も時計を覗き込む人がいるもので、そういう人は、スケジュールが多忙であるというより、そうしなくては気がすまないだけの人なのです。 このような人は、時間や予定を常に気にしていて、時間に追い立てられるような気持ちで毎日を過ごしているため、時計を見るその頻度が多くなるのです。 「午後から仕事の打ち合わせをしたいのだが、都合を教えてくれないか?」などとたずねたら、大したスケジュールもないのに、手帳を開いてみては「忙しい」とか「時間がない」などと口癖にしているような人です。 このように時計を頻繁に見たり、「忙しい」を口癖にしているような男は、競争心が強く、少しでも自分の評価を高くするようにポーズをとっているだけで、ほとんど実力のないタイプです。 まずは、大きな仕事は任せることはできず、意外にもろい面もあって、小さな失敗で挫折してしまうことが多いのです。 本当に能力のある男なら、いちいち小細工をしたりせず、たとえ仕事の予定が入っていても、それをいち早く片づけるか、次の段取りで済ませるものです。 反対に、ほとんど時計を気にしない人もいますが、こういう人も少し問題で、細かいことは気にせず、仕事も生活も「そこそこでいい」と考えているので、出世競争からはドロップアウトしているという意識を持っています。人といざこざを起こすこともなく、長生きするタイプかもしれません。 |
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