人間の性格や心理、本音は何気ない仕草やクセ、言動、ちょっとした表情、モノの好み、趣味嗜好、あるいは言葉遣いなどで分かるものです

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上司の疑問形の投げかけは、柔らかく部下に頼むという低姿勢をとった命令




目上の者が目下の者に、何かを頼もうとする場合、よく疑問形で言う場合がありますね。

たとえば、夫が妻に対して、「ちょっとコーヒーが飲みたくないか?」などと疑問形でいう場合がありますが、これなどは特に質問をしているわけではなく、「コーヒーを作ってくれよ」と命令とまではいきませんが、ある意味、強く強要している言葉です。


子どもがちょっといたずらでもすると、母親が「どうして、こんなことするの?」と叱りつけることがありますね。

これなどは、子どもに返答を求めているのではなく、ただ問い詰めているだけですので、子どものほうも返事のしようがないまま、黙ってうつむくしかありません。答えようがない質問だからです。

このように、疑問形は、かならずしも問いかけではないのです。

あなたの職場でも同じような疑問形で話しかける上司はいませんか。

たとえば、課長が部下に「この資料を明日までに仕上げてくれないか?」と言ったときは、それは「この資料を仕上げてくれ」と同じ意味になります。

一般のサラリーマン社会では、そのニュアンスを正確に把握しておかないと、職場の人間関係が円滑にいくことはないでしょう。

このように命令を疑問形で言う人の心理には、柔らかく部下に頼むという低姿勢をとることにより、「自分は上から強く命令しているのではないよ」という気持ちが潜んでいます。

「この資料をいついつまでに、整理しておいてくれ」という命令形だと、どうしても、上から目線になりやすいので、それをちょっと柔らかく言うことで、部下を意のままに動かしたいという気持ちが働いているのです。

上司と部下の関係でなくても、こういう疑問形はよく使われます。

どこの世界にも、グループで仕事をするような場合には、かならず仕切り屋が出張ってくるもので、「○○さん、これやってもらっていいかな?それじゃ、△△さんは、これをやってくれるかな?」などと、好んでこの言葉を使います。

うまく仕切っているつもりでも、じつはタダ命令にしかなっていないので、こういうタイプは意外に周囲の反感を買っているものです。





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上司の疑問形の投げかけは、柔らかく部下に頼むという低姿勢をとった命令
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