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歯医者さんなどに行きますと、歯を治療している間、バックミュージックとして静かな音楽が耳元に流れてきますが、理由はわからないにしても、心が何か安定して歯の痛みも和らぐような気持ちになるのは確かです。 私たちは音楽を聴きますと、音楽のジャンルによっては気分が高揚したり、あるいは心が落ち着いてリラックスしたりするように、音楽には、心に響く音階が潜んでいるようです。 最近では、この音楽の力を効果的に利用する方法が試みられており、それを音楽療法といって、心身症や神経症などの治療に用いられているようです。 たとえば、うつ状態の人の精神状態を落ち込んでいますので、その精神状態に合わせた寂しく悲しい短調の曲を、躁状態の人には気持ちが盛り上がっていますので、それに合わせてテンポの速い曲を聴かせるということです。 要するに、その人の心理状態と同じ曲想の音楽を聴かせることで、患者をいらだたせずに治療に入るための基本だそうです。 ですから、人も本能的に自分の現在の気持ちにマッチした音楽を聴きたくなりますので、静かな音楽を聴いているときは、心を何か鎮めようとしているときであり、何か悲しいこととか悩んでいることがあるときかもしれません。 また、明るくてテンポの良い音楽を聴いているときは、夢と希望に一歩ずつ近づいており、精神気力もみなぎっているようなときです。そんなときに、くらい悲しい音楽などを聞いたら、逆に気が滅入ってしまい、幸せな気分も逃げ去ってしまうでしょう。 これらの心理状態は、音楽だけでなく、絵画の好みなどからでもある程度推測できるものです。 たとえば、写真で撮ったような具象的な絵を好む人は、現実感覚に優れており、地に足の着いた考え方ができ、生き方も堅実的です。反面、ユーモア精神などは不足していて、場の空気を読むことなどは苦手です。要は、遊び感覚が不足していて、なんでも四角四面の考え方をしてしまうのです。 具象画でも風景画を好む人は、現実の喧騒とした煩わしい世界から逃れて、自分の理想の世界へ逃避したいと考えており、人物画を好む人は、人生論に一家言を持っており、人の生きざまに関心が強いです。 一方、ピカソなどが描いた抽象画を好む人は、イマジネーションが豊かで、インスピレーションにも優れたものを持っています。考え方も発想が柔軟で自由に考えることができ、固定観念などにとらわれることはありません。 |
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